森の掟

J-POPやメタルやフェスや音楽番組なんかの批評(という名の無益な墓掘り行為)

2022-01-01から1年間の記事一覧

恋愛至上主義社会のサウンドトラックとしての松任谷由実、その功績を今こそ考える

デビュー50周年をめぐるユーミン語りの中でも、バブル期の恋愛至上主義を象徴する存在だったことは忘れられがち。しかし今こそ、あの頃のイケイケのユーミンが果たした役割について考えてみたい。

シティポップの最終防衛ラインが突破されるとき

お茶の間レベルにまで浸透したシティポップ再評価ブーム。どこまでがシティポップかというラインは、ビジネス上の狙いもあり拡大していく一方なんだけど、ここを超えたら危ないぞという最終防衛ラインを設定してみました。TUBEやC-C-Bや、あのグループまでが…

『知られざるヴィジュアル系バンドの世界』を読んで思い出した、「ヴィジュアル系」という言葉がまだなかった頃の話

『知られざるヴィジュアル系バンドの世界』という本を読んで、「ヴィジュアル系」という言葉がまだなかった90年代にバンドを始めた高校生だったあの頃のことを思い出した。1998年のメガネ革命前夜、ヴィジュアル系的なものは普通にメインストリームでした。

仁義なき『鎌倉殿の13人』

2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』がめちゃくちゃおもしろい。 『仁義なき戦い』などの実録ヤクザ映画との共通点を探りつつ、「力」をめぐる物語として理解していこうという試み。

ヘヴィメタル=モンゴル発祥説

今年のフジロックでもっとも知的に刺激されたのが、モンゴルのバンド、THE HU(ザ・フー)。 度々ヘヴィメタルを話題にしてきた当ブログとしては、ここには触れざるを得ないかと思っています。 最終的にヘヴィメタル=モンゴル発祥説にたどり着きました。

概念としてのクラブ/民藝J-POPとしての「糸」〜『オトネタ大賞・2022上半期』をふりかえって

先日マキタスポーツさん、ラッパーのカンノアキオくん、そしてわたくしハシノの3人で2022年上半期のJ-POPシーンを語りました。この配信の中で話題になった、「概念としてのクラブ」「糸のカバーが多すぎる件」についてさらに掘り下げてみました。

ギターという楽器が特権性を失っていく過程から考える「ギターソロ論争」

ニューヨーク・タイムズの記事をきっかけに「ギターソロ論争」が盛り上がってますが、肝心なギターという楽器の特権性について掘り下げた議論があまりなかったので、そっちメインで書きました。

「関ジャム 完全燃SHOW 若手アーティストが選ぶ最強平成ソング BEST30」から漏れてしまった「平成み」をリアルタイム世代が分析する

2022年5月6日の『関ジャム 完全燃SHOW』ゴールデン2時間SPにおいて、「令和に活躍する若手アーティストが選ぶ最強平成ソング BEST30」が発表された。ずっとJ-POPを観察してきたリアルタイム世代としては、このランキングは非常に興味深い。誰もが気になるあ…

「大人」の対義語が「子供」じゃなくなったのはJ-POPのせいです

「自分は大人だと思う」と答えた日本人は27%しかおらず他国と比べて圧倒的に低い割合だったらしい。日本語における「大人」の用法にはネガティブなニュアンスが強いからだと思うんだけど、それはおもにJ-POPのせいだと思う。

美学校「歌謡曲〜J-POPの歴史から学ぶ音楽入門・実作編」2021年度をふりかえって

美学校の「歌謡曲〜J-POPの歴史から学ぶ音楽入門・実作編」は2022年5月度も開講しますので、内容が気になる方むけに、2021年の講義を詳しくふりかえってみました!

『ゴーストバスターズ アフターライフ』映画評と2015年リブート版の供養(ネタバレあり)

『ゴーストバスターズ アフターライフ』は、あらゆる面で過去作とは対照的でありつつ、往年のファンにも納得の仕上がり。その理由を「ニューヨーク性」をキーに読み解きつつ、2015年のリブート版が5年早かった理由についても語ります。

バンドはけん玉だ

バンドは「この世の中でもっともコスパの悪いエンタメ」になってしまっているけれど、このまま滅びてしまうのか、それとも復権するのか?その手がかりを、三山ひろしのけん玉から探ります。