森の掟

J-POPやメタルやフェスや音楽番組なんかの批評(という名の無益な墓掘り行為)

2023-01-01から1年間の記事一覧

映画『首』を見て、生首に執着するヤバい部族だった武士が美化されていった理由を考えた

戦国武将を、生首に執着するヤバい部族として扱った北野武監督の映画『首』。 北野武監督の作風と戦国時代という舞台の相性がものすごくよかった。 侍ジャパンとか武士道とかいって美化されてるけど、そもそも武士ってどんな存在だったかを、誇張しつつも生…

ビートルズ最後の新曲を可能にした「デミックス」はもっと可能性がありそう

ビートルズ最後の新曲を可能にした「デミックス」という技術について、わかりやすく解説しました。ビートルズ以外の楽曲にもこれからどんどん応用してもらいたいのでとりあえず3アーティスト挙げてます。

ユニコーン『ええ愛のメモリ』はAI使用の模範解答なのでは!?

若い頃の本人の声から生成したAIに歌わせたことで話題のユニコーンの配信限定EP『ええ愛のメモリ』。 若気の至り的な初期の名曲「Maybe Blue」のセルフパロディが最高なんだけど、これって音楽におけるAI使用の模範解答なんじゃないかと考えさせたれた。

「みんなちがって、みんないい」の時代にも『ポップミュージックはリバイバルをくりかえす』のか

『ポップミュージックはリバイバルをくりかえす』を読んで刺激を受けて思い出した個人的なリバイバル体験、そして「みんなちがって、みんないい」の時代にもリバイバルはくりかえされるのかを考えた

フジロック2023の3日目でサハリンと大阪千日前と会津磐梯山と架空の80年代を行ったり来たり

今年もフジロックに3日目のみ行ってまいりました(レポート書き上げるのに1ヶ月かかってしまった) 結論から申し上げると最高でございました。 ベスト5は…民クル、BLACK MIDI、GINGER ROOT、赤犬、OKI DUB

『離婚しようよ』からマジで民主主義を学んだ(あと元ネタをたくさん見つけた)

Netflixの『離婚しようよ』は、宮藤官九郎と大石静のおいしいとこどりでありつつ、最終的に民主主義って何なのかを「赤シャツ」に教えてもらう結果になっててすごい。登場人物たちの元ネタも紹介してます。

「オルタナ」って何なのか説明が難しかったのでがんばってみた

美学校の受講生の方からの質問に触発され、音楽の話によく出てくる「オルタナ」って言葉について、Wiki的な説明じゃ掴めない、時代の空気とか刹那的なニュアンスも含めてがんばって説明してみました。ダウンタウンはオルタナ。

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は音楽の使い方だけが残念だった

『ザ・マリオブラザーズ・ムービー』の音楽の使い方がダメだった理由について。 同じイルミネーション制作の『怪盗グルー』シリーズとの比較や、『ベイビー・ドライバー』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を参考にした改善案も。

(語彙力)を超えて

(語彙力)っていう言い回しが重宝される状況ってあるよね、だけどしっかりした言葉で推しを語れたらかっこいいよね、そういう「語彙力」を身につける方法ってあるのかな、という話

シティポップブームの終わりの終わりに届いた9000通のFAX

あらゆるブームの宿命として、マジョリティの後にレガード層に届いたらそれはもう終わりの合図。NHK『あさイチ』で放送されたシティポップ特集は、ブームの終わりの終わりになるのか?そして視聴者がFAXで投票したシティポップベスト5で最終防衛ラインは突破…

『チェンソーマン』が1997年にアニメ化されていたらエンディングは誰だったか?全12話分をリスト化!

アニメ『チェンソーマン』の週替りED企画を第2期でもやってほしいという願望をひとひねりして、作品の舞台である1997年のアーティストでリスト化。 前向きだか後ろ向きだかよくわからない姿勢だけど書いててめっちゃ楽しかったことは確かです。

『どうする家康』放送開始記念!これから大河ドラマを一生楽しむための味わい方を解説します

『どうする家康』に限らず大河ドラマに共通する味わい方としては、①恋愛観や身分の感覚など現代人と落差がある部分をどう感情移入できるように描くか、②歴史上の有名エピソードや有名な人物をどんな解釈で描くか、という、集約するとこの2点。