森の掟

J-POPやメタルやフェスや音楽番組なんかの批評(という名の無益な墓掘り行為)

J-POP

2023年紅白歌合戦の裏テーマと、欠けていた最後のピース

必然性も脈絡もなにもあったもんじゃない、このカオスこそが紅白の醍醐味なんだと思ってるし、そんな紅白が大好き。 そして今年は明確な裏テーマがあったことに気づいてしまった。 ただ、そのテーマにいちばん大切なピースが欠けていたのも事実。

ユニコーン『ええ愛のメモリ』はAI使用の模範解答なのでは!?

若い頃の本人の声から生成したAIに歌わせたことで話題のユニコーンの配信限定EP『ええ愛のメモリ』。 若気の至り的な初期の名曲「Maybe Blue」のセルフパロディが最高なんだけど、これって音楽におけるAI使用の模範解答なんじゃないかと考えさせたれた。

フジロック2023の3日目でサハリンと大阪千日前と会津磐梯山と架空の80年代を行ったり来たり

今年もフジロックに3日目のみ行ってまいりました(レポート書き上げるのに1ヶ月かかってしまった) 結論から申し上げると最高でございました。 ベスト5は…民クル、BLACK MIDI、GINGER ROOT、赤犬、OKI DUB

「オルタナ」って何なのか説明が難しかったのでがんばってみた

美学校の受講生の方からの質問に触発され、音楽の話によく出てくる「オルタナ」って言葉について、Wiki的な説明じゃ掴めない、時代の空気とか刹那的なニュアンスも含めてがんばって説明してみました。ダウンタウンはオルタナ。

(語彙力)を超えて

(語彙力)っていう言い回しが重宝される状況ってあるよね、だけどしっかりした言葉で推しを語れたらかっこいいよね、そういう「語彙力」を身につける方法ってあるのかな、という話

シティポップブームの終わりの終わりに届いた9000通のFAX

あらゆるブームの宿命として、マジョリティの後にレガード層に届いたらそれはもう終わりの合図。NHK『あさイチ』で放送されたシティポップ特集は、ブームの終わりの終わりになるのか?そして視聴者がFAXで投票したシティポップベスト5で最終防衛ラインは突破…

『チェンソーマン』が1997年にアニメ化されていたらエンディングは誰だったか?全12話分をリスト化!

アニメ『チェンソーマン』の週替りED企画を第2期でもやってほしいという願望をひとひねりして、作品の舞台である1997年のアーティストでリスト化。 前向きだか後ろ向きだかよくわからない姿勢だけど書いててめっちゃ楽しかったことは確かです。

恋愛至上主義社会のサウンドトラックとしての松任谷由実、その功績を今こそ考える

デビュー50周年をめぐるユーミン語りの中でも、バブル期の恋愛至上主義を象徴する存在だったことは忘れられがち。しかし今こそ、あの頃のイケイケのユーミンが果たした役割について考えてみたい。

シティポップの最終防衛ラインが突破されるとき

お茶の間レベルにまで浸透したシティポップ再評価ブーム。どこまでがシティポップかというラインは、ビジネス上の狙いもあり拡大していく一方なんだけど、ここを超えたら危ないぞという最終防衛ラインを設定してみました。TUBEやC-C-Bや、あのグループまでが…

『知られざるヴィジュアル系バンドの世界』を読んで思い出した、「ヴィジュアル系」という言葉がまだなかった頃の話

『知られざるヴィジュアル系バンドの世界』という本を読んで、「ヴィジュアル系」という言葉がまだなかった90年代にバンドを始めた高校生だったあの頃のことを思い出した。1998年のメガネ革命前夜、ヴィジュアル系的なものは普通にメインストリームでした。

概念としてのクラブ/民藝J-POPとしての「糸」〜『オトネタ大賞・2022上半期』をふりかえって

先日マキタスポーツさん、ラッパーのカンノアキオくん、そしてわたくしハシノの3人で2022年上半期のJ-POPシーンを語りました。この配信の中で話題になった、「概念としてのクラブ」「糸のカバーが多すぎる件」についてさらに掘り下げてみました。

ギターという楽器が特権性を失っていく過程から考える「ギターソロ論争」

ニューヨーク・タイムズの記事をきっかけに「ギターソロ論争」が盛り上がってますが、肝心なギターという楽器の特権性について掘り下げた議論があまりなかったので、そっちメインで書きました。

「関ジャム 完全燃SHOW 若手アーティストが選ぶ最強平成ソング BEST30」から漏れてしまった「平成み」をリアルタイム世代が分析する

2022年5月6日の『関ジャム 完全燃SHOW』ゴールデン2時間SPにおいて、「令和に活躍する若手アーティストが選ぶ最強平成ソング BEST30」が発表された。ずっとJ-POPを観察してきたリアルタイム世代としては、このランキングは非常に興味深い。誰もが気になるあ…

「大人」の対義語が「子供」じゃなくなったのはJ-POPのせいです

「自分は大人だと思う」と答えた日本人は27%しかおらず他国と比べて圧倒的に低い割合だったらしい。日本語における「大人」の用法にはネガティブなニュアンスが強いからだと思うんだけど、それはおもにJ-POPのせいだと思う。

美学校「歌謡曲〜J-POPの歴史から学ぶ音楽入門・実作編」2021年度をふりかえって

美学校の「歌謡曲〜J-POPの歴史から学ぶ音楽入門・実作編」は2022年5月度も開講しますので、内容が気になる方むけに、2021年の講義を詳しくふりかえってみました!

バンドはけん玉だ

バンドは「この世の中でもっともコスパの悪いエンタメ」になってしまっているけれど、このまま滅びてしまうのか、それとも復権するのか?その手がかりを、三山ひろしのけん玉から探ります。

「くそくらえ節」から「うっせえわ」に至る反抗のJ-POP史(1968-2021)

「うっせえわ」が新鮮だった理由/バビロンシステムへの反抗/J-POPは反抗したか/学校への反抗

世襲議員が多いのは仕方がない(ホモサピエンスの脳が宇多田ヒカルを処理するとき)

何かと問題視される世襲議員。なのに減らない理由について考えてみた。ひとつは日本社会の安定性が原因。もうひとつは、人類の脳の構造が原因だと思う。戦中生まれの父が宇多田ヒカルを認知した方法から考えてみました。

AIが普及しても作曲家と棋士は生き残れるか

作曲AIが話題になっている。 AIに楽曲を生成させることができ、できた曲は著作権フリーで自由に使えるというもの。 AIにはギャラも払う必要なく何百曲でも作ってくれるし変なプライドもないからやり直しもさせ放題なので、人間の作曲家はもう不要になってし…

髭男も猿岩石も、みんな後ろめたさを歌ってきた

髭男、猿岩石、Ado、SEKAI NO OWARI、MOROHAが歌ってきた「後ろめたさ」の系譜について。

すべてのJ-POPはリズム歌謡である

すべてのJ-POPはパクリである。ということはすべてのJ-POPはリズム歌謡なのです。

音の不良性感度〜LL教室「J-POPの構造」浜崎あゆみ論サブテキスト

90年代からゼロ年代にかけて、不良性感度が高い音が変遷しており、浜崎あゆみはその変化にうまく乗ってきたという話

J-POPが新聞を殺した

この20年で新聞の発行部数は3分の2になった。いろんな要因があるなかで、主犯格はJ-POPだと思う。J-POPが発するメッセージの問題についてちゃんと考えてみたい。

「関ジャム」の『J-POP20年史 2000~2020プロが選んだ最強の名曲ベスト30』で10年代が手薄だった理由

2021年3月3日にテレビ朝日で「関ジャム 完全燃SHOW」のゴールデン特番として、『J-POP20年史 2000~2020プロが選んだ最強の名曲ベスト30』が放送された。 ここでいう「プロ」とは、いしわたり淳治やいきものがかり水野良樹、ヒャダイン、もふくちゃんといっ…

数えてみたら筒美京平は8人いた【プレイリストあり】

筒美京平は一人しかいないと松本隆は言ったけど、一流の職業作曲家8人分の才能が、筒美京平という一個人の中に詰まっていたと思う。

中小企業が多すぎると思ってる人に知ってほしい50年前のヒットチャート

菅総理は中小企業の統合・再編を促進すると表明したらしい。 儲かってなかったり将来性がなかったりする中小企業は潰してもいいのか。考えてみました。

シティポップと百姓

かつて「百姓」という言葉が攻撃力の高い侮辱ワードだった時代があった。 なぜ「百姓」に攻撃力があったのか、なぜその攻撃力が失われたのか、シティポップやJ-POPの移ろいとともに考えてみた。

異世界ファンタジーとしての円高ラテン歌謡【プレイリストあり】

海水浴場も花火大会も海外旅行もない2020年の夏。 夏を満喫しようにもいろいろ禁じられている中で、そのくせ気温ばかりがうなぎのぼりしやがって、40度が突飛な比喩じゃなく現実のデータになっている8月。 それでもつい習慣的に夏向きのプレイリストなんてつ…

50年前の日本はヤバかった。サブスクで聴けるGS(グループサウンズ)まとめ【必聴プレイリストあり】

軽薄でがむしゃらで夢見がちで熱いGSのパワーをおすそ分けしたく、AppleMusicとSpotifyの2大サブスクでプレイリストを作ってみました。

バンドブーム期って案外ラテンでアフリカンでトロピカルだったよ【プレイリストあり】

バンドブーム期ってタテノリのパンク一辺倒ではなく、実はラテンでアフリカンでトロピカルな曲が案外多い。 ギター、ベース、ドラム、キーボードっていう基本的なロックバンドの編成でそういったリズムに取り組んでいる曲たちを集めてみたらおもしろいんじゃ…