森の掟

J-POPやメタルやフェスや音楽番組なんかの批評(という名の無益な墓掘り行為)

子連れで楽しめるフェス5選

音楽の楽しみ方のひとつのスタイルとしてすっかり日本に定着したのが、フェス。

 

主催する側も参加する側もなにもかも手探りで開催された1997年の第1回フジロックから数えると、すでに四半世紀の歴史があるわけで、フジロックサマソニ、ロッキン、ライジング、エアジャムといったフェスに当時10代や20代で参加していた層が、いまや30代〜40代を迎えている。

そして、その中には音楽好き同士で結婚して子供をもった人たちがたくさんいる。

 

自分自身もその一人として心から思っているのは、フェスってむしろ子連れの音楽好きにとってめちゃくちゃありがたい存在だなってこと。

 

 

ライブハウスとかホールの公演って、当たり前だけどお目当てのアーティストを見に行く場所なので、そのアーティストに興味がない家族、特に子供を連れて行くのは難しすぎる。

 

そうなると自分ひとりで行くことになるし、夫婦揃って見たいアーティストの場合、ライブの間は子供を誰かに見ててもらう必要があるとかいう問題が生じる。

 

その点、フェスはライブ以外の要素がすごく大きいので、音楽に興味が薄い子供も連れて行きやすい。

フジロックなら川遊びとかドラゴンドラサマソニだったらお笑いとか、ロッキンなら遊園地といった音楽以外のアトラクションが充実してるし、多くのフェスではフェス飯や夜のキャンプも大きな楽しみのひとつになる。

 

なので、うちの子供たちも、親と音楽の趣味はあまり合わないけど、フェスに行くと行ったら嫌がらずについてきてくれるのである。

ライブハウスに行くとなると、妻へのワンオペのお願いとかもろもろ調整が必要になるんだけど、フェスの場合は普通の家族旅行と同じノリで行ける。

 

そんなわけなので、長男が生まれてからのこの10年ほど、ほとんどのライブはフェスで見てきたと言っても過言ではない。

 

 

今日はそのなかでも、特に子連れ音楽好きにオススメのフェスを紹介したい。

 

THE CAMP BOOK 

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富士見高原リゾート(長野県)でだいたい6月ぐらいに開催。2日間。

おもなステージは3つあり、君島大空とかRHYMESTERとかtoeとか民謡クルセイダーズとか水曜日のカンパネラとかTHE BLUE HERBといったあたりの、知名度と実力を兼ね備えた国内アーティストが中心のラインナップ。

また、珍盤亭娯楽師匠やmonaural mini plugや柳家睦とラットボーンズやTURTLE ISLANDといった個性的な面々の比率が高いのも個人的に好きなところ。

 

このフェスが子連れにオススメなのが、こぢんまりとしたサイズ感。

端から端まで歩いて10分ほどの会場で客も何千人もいないし迷子のリスクがほとんどない。

 

そしてフリー卓球台!あとふわふわのエアー遊具!スキー場のリフト!

小学生ぐらいまでなら、このあたりのアトラクションで勝手に遊んでてくれる。

 

さらに、夜はキャンプなんだけど、会場のすぐ隣にある宿泊施設の温泉に入れるっていう。

温泉好きな子供ならここでさらにテンション上がってくれます。

 

客層としては結構コアな若い音楽好きが目立つけど、子連れも多い。

今年はなんと小学生に大人気の小島よしおが登場した。


FUJI&SUN

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富士山こどもの国(静岡県)でだいたい6月ぐらいに開催。2日間。

おもなステージは3つあり、メインステージではくるりnever young beachceroアジカン、KIRINJI、奥田民生あたりの大物ヘッドライナー格をかなり間近で見られる。

一方で、他のステージではDos Monosやmaya ongaku、角銅真実、EYE、鎮座DOPENESSU-zhaanといったラインナップをこれまたかなり間近で見られる。

 

しかし、何よりこのフェスが子連れにオススメなのが、会場そのもの。

なんとヤギとかウサギがいる牧場があり、フェス開催中もふれあい可能なので、動物好きな子供ならそこで遊んでてくれたら大人はライブが見れるっていう。

他にも広大な芝生の広場とかクモの巣ネットとか溶岩の岩場とか、小学生ぐらいまでならずっと遊んでいられる遊び場が多数。

 

前述のTHE CAMP BOOKよりひとまわり規模が大きいので、迷子リスクも少し増すし、森の中に入り込んでしまったりしたら大変だけど、ある程度の年齢だったら子供同士で遊ばせておける感じである。

 

朝霧JAM

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朝霧アリーナ静岡県)でだいたい10月ぐらいに開催。2日間(チケットによってもう1泊可能)。

フジロックを主催するSMASHが、大規模なフジロックに対比してちょうどいい規模の良心的なフェスとして開催している。

おもなステージは2つあり、コーネリアスや羊文学、toeキセルハナレグミといった国内アーティストと、BADBADNOTGOOD、Night Tempo、YO LA TENGOといった海外アーティストが混在しているのが特徴的。

 

朝霧といえば、天気が良ければ巨大な富士山が一望できる素晴らしいロケーション。

 

あとはテントの中からメインステージを見られる場所にキャンプサイトがあるので、雨が降ってしまっても屋根の下でライブを楽しむことができるのもうれしい。

幼い子供がいてもライブをあきらめずに済む。

 

もちろんキッズエリアも充実しており、和太鼓ワークショップや木材を活用したおもちゃなどが盛り沢山。小学生ぐらいなら勝手に遊んでてくれる。

 

GREEN ROOM FESTIVAL

横浜赤レンガ倉庫(神奈川県)でだいたい5月ぐらいに開催。2日間。

主なステージは3つあり、Awitch、PUMPEE、KREVA、STUTSといった有名ヒップホップ勢や、海外アーティストも招聘しつつ、Def Tech、UAなどのサーファー文化圏のエコロジー方向に強いという傾向が見て取れる。

 

大自然でキャンプするフェスではなく、みなとみらい線で快適に行き帰りする感じのフェスなんだけど、チケット不要で無料で見られるステージがいくつかあったり再入場もできるので、親がメインステージを行ったり来たりしつつ子供はまったり水遊びみたいなことが可能。

混雑はある程度覚悟しないといけないが、キッズ向けコンテンツは年々充実してきている印象。

 

森道市場

ラグーナビーチ(愛知県)でだいたい5月ぐらいに開催。3日間。

会場がかなり広くて、遊園地エリアと海エリアに分かれている。

おもなステージは5つぐらいあり、Charaフジファブリックスチャダラパー水曜日のカンパネラ、カネコアヤノといったメジャーどころから、moreruや水中、それは苦しいまで、かなり幅広い。あまり他のフェスでは見られないアーティストが多いイメージ。

そんなラインナップの幅広さを反映して客層も幅広く、東京から来たおしゃれな若者と地元の子連れが混在していて楽しい。

 

このフェスの特徴は、なんといってもプール。プールに浸かりながらライブが見られる。

自分が行ったときには、ドレスコーズの退廃的で雰囲気たっぷりのライブをプールから見て頭がクラクラしたもんだった。

あとは遊園地のアトラクションもあるしビーチにも行けるので、子供たちの満足は保証されたようなもんである。


以上、我が家が行ったことのあるフェスの中から、子連れにオススメのものをご紹介しました。

 

まとめると、フジロックサマソニやロッキンやライジングサンといった大規模フェスは避けて、子供向けのコンテンツやエリアが充実している中小規模のフェスが狙い目ってことです。

 

子供ができてからすっかりライブとかから足が遠のいてしまってる大人たちはたくさんいると思いますが、実はフェスまじでオススメ。

ここで紹介したフェスはどれも子連れだらけなので安心してどうぞ。

 

ラインナップ的にも30〜40代の音楽好きはむしろメインターゲットだったりするし。

 

 

たぶん上記以外にもいいフェスが全国にはまだまだあると思うので、よかったらオススメ教えてください。特に西日本は全然カバーできていないので。