森の掟

J-POPやメタルやフェスや音楽番組なんかの批評(という名の無益な墓掘り行為)

歴史

ハリウッドが本気で描いた『SHOGUN 将軍』を、令和の日本人はどう味わえるのか

ディズニープラスの『SHOGUN 将軍』はめっちゃいい出来でオススメなんだけど、構造的には、異文化を外側から描いた「白人酋長モノ」にならざるを得ない。 とはいえ令和のわれわれ日本人だって、もはや戦国時代を『どうする家康』的な価値観でしか取り扱えな…

ZAZEN BOYS『らんど』を聴きながら、新宿革命記念公園があり得た世界線を妄想してみる

そんな公園は存在しないんだけど、言葉としてあまりにも収まりがよすぎて、一瞬ほんとにあるんじゃないかと思わせてしまう「新宿革命記念公園」。 その確かな手触りは、それがこの世界のすぐとなりに存在するっていう実感からきている気がする。 戦後史の中…

映画『首』を見て、生首に執着するヤバい部族だった武士が美化されていった理由を考えた

戦国武将を、生首に執着するヤバい部族として扱った北野武監督の映画『首』。 北野武監督の作風と戦国時代という舞台の相性がものすごくよかった。 侍ジャパンとか武士道とかいって美化されてるけど、そもそも武士ってどんな存在だったかを、誇張しつつも生…

『どうする家康』放送開始記念!これから大河ドラマを一生楽しむための味わい方を解説します

『どうする家康』に限らず大河ドラマに共通する味わい方としては、①恋愛観や身分の感覚など現代人と落差がある部分をどう感情移入できるように描くか、②歴史上の有名エピソードや有名な人物をどんな解釈で描くか、という、集約するとこの2点。

仁義なき『鎌倉殿の13人』

2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』がめちゃくちゃおもしろい。 『仁義なき戦い』などの実録ヤクザ映画との共通点を探りつつ、「力」をめぐる物語として理解していこうという試み。

ヘヴィメタル=モンゴル発祥説

今年のフジロックでもっとも知的に刺激されたのが、モンゴルのバンド、THE HU(ザ・フー)。 度々ヘヴィメタルを話題にしてきた当ブログとしては、ここには触れざるを得ないかと思っています。 最終的にヘヴィメタル=モンゴル発祥説にたどり着きました。

「大人」の対義語が「子供」じゃなくなったのはJ-POPのせいです

「自分は大人だと思う」と答えた日本人は27%しかおらず他国と比べて圧倒的に低い割合だったらしい。日本語における「大人」の用法にはネガティブなニュアンスが強いからだと思うんだけど、それはおもにJ-POPのせいだと思う。

世襲議員が多いのは仕方がない(ホモサピエンスの脳が宇多田ヒカルを処理するとき)

何かと問題視される世襲議員。なのに減らない理由について考えてみた。ひとつは日本社会の安定性が原因。もうひとつは、人類の脳の構造が原因だと思う。戦中生まれの父が宇多田ヒカルを認知した方法から考えてみました。

かえせ!ブーガルーを

Black Lives Matter運動に便乗して暴れているといわれてる極右グループが、なぜ「ブーガルー」という、黒人やラテン系のカルチャーに由来する言葉を使うのか。腹が立ったので調べてみました。

「誰も傷つけない笑い」は偉いのか

「誰も傷つけない笑い」ってフレーズを初めて聞いたときに感じた、よくわからない違和感。そのままにしておくのが気持ち悪かったので、ちょっと考えてみました。 ブスを笑えなくなったのはいつからなのか?最近の風潮が息苦しい気がするのはなぜなのか?

「柳生一族の陰謀」を観た

今日はなんとなく2時間ぐらい空いたので、Amazonビデオで「柳生一族の陰謀」という映画を観た。 1974年に大ヒットした大作時代劇で、監督は「仁義なき戦い」シリーズの深作欣二。 おもしろいらしいという噂は耳に入っていたけど、今までなんとなく観る機会が…

神社=コンビニ説

日本の神社はいくつかの系統に分かれている。八幡神社、稲荷神社、熊野神社、天満宮、氷川神社、春日神社… それぞれ本社にあたる神社があって、そこから招かれた神様をまつって各地に小規模な神社ができている。稲荷神社だと京都の伏見稲荷大社だし、春日神…

「おんな城主 直虎」は大河じゃなくて"小川ドラマ"の予感

先週こういう記事を書いて、「おんな城主 直虎」について妄想をふくらませていた者です。 guatarro.hatenablog.com いろいろ書いたけど一言でいえば基本的に半信半疑の姿勢。いい方向に転べば、大河ドラマに新しい風を吹きこんでくれる作品になるかもしれな…

ここ10年の大河ドラマの傾向から「おんな城主 直虎」を大胆予測してみた

2017年の大河ドラマの主人公は井伊直虎。はっきりいって無名の人物ですよ。 幕末と戦国時代とその他の時代を適度にローテーションしつつ、主人公の性別も適度に女性というバランスから考えて、たしかに2017年が戦国時代の女性というのは納得できる。しかし、…